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ギャラクシーif編エピソード「未踏の見識」イレイザー

  • 4 日前
  • 読了時間: 3分

物事は「客観的観測」で得られる要素によって決定されるもの…そう信じていた時期も確かにあった。


しかし日常は人々の自我認識と意思、意識のベクトルで動く事が多い。


その積み重ねで組みあがったプラットフォームを「現実」という名で呼ぶならば、客観的という言葉を信仰の対象にするのは危険ではないのか…?考えること自体が沼に自分を沈ませているように感じる。


それでも割り切れない非合理性で日々は進んでいく。神がサイコロを振る余地の無い論理性を持って。



「…あの惑星に広まったダイアグラムから解析できないデータ群が日々検出されている?現状分析がおぼつかないので時間がほしい…?報告は具体的にと日々言っているはずだが。」


ミカエルは日常的に刻まれるようになった眉間の皺に指を当てて激情がせりあがってくるのを抑えている。


いつもは愚痴を聞いてくれるエルゲディエルも現場対応で追われていてこの場には居てくれない。


自分が爆発したら止めてくれる者はいない。


そもそもあの惑星には文明のレベルに反して非科学的因子が過剰だ…資料として現地の神話を読んでみたものの、自然のサイクルを無視して大洪水を起こしたり天からの雷で軽々しく大規模都市を吹き飛ばしたり、意思疎通の為の言語をいとも簡単にバラバラにしてみたりとやりたい放題。


挙句の果てには何千年もの蓄積が最初から用意されていたという説まである始末だ…いやその信仰を貶める気は無いが少々やんちゃが過ぎるのではないのか…この惑星の神という存在とはわかりあえまい。


このブリッジから眺める地球という名の惑星はこの恒星系の奇跡の結晶だ。そこに異論は無いが、あまりにも「世界」の在りようが歪なことが気に入らない。


それにあのダイアグラムから我々の技術体系らしきものを抽出しているらしいとの報告もある…事態はすでに緊急のレベルを過ぎて久しい。


これ以上手をこまねいていてはセラフィエルを退けたあの能力者を越える程の脅威が生み出されかねない。


ミカエルは久遠の時を俯瞰して因果のツリーを再認識して戦略を練り直す。これ以上の猶予は自らの首を絞めるだけ…早急に今あるアドバンテージを持って危険要素を掃討しておくべきだ。


「アゼーレ、セフィーロ。現時刻をもって待機命令を解く…機攻制圧部隊をもってこれから指示する勢力拠点を制圧しろ。全ての火器禁制を解除しても構わない。」


ミカエルは指示を下すと一層瞳に激しい意思の光を灯す…誰も直視できない壮絶な恒星の光を思わせる熱量。


それは生命体の因果そのものを灼きつくす審判の炎のごとき輝きを放っていた。


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