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ギャラクシーif編エピソード「四季の肖像」ダークロア

  • 4 日前
  • 読了時間: 2分

ざわめいていた木々は静まり返り、静寂という名の沈黙を続けていた。 新月の夜は照らされるものも無く森は息を潜めて生命の鼓動を見守っている。まるでそれは因果の秩序が保たれているかどうかを視ている神々の審理の時間のようだった。


「ネモノワさんはこの事態をどう見ているんですの?」


「聞きたい事があるならそこから話せ…ヴァンパイア。」


「なんとも連れないのですね。私にはクレメンティーナというお気に入りの名前がありましてよ?」


「貴様の名などどうでもいい。この根城があるテリトリーまで入ってきた理由は何だ…?」


切り倒された大樹の跡に座しているネモノワの放つ闇の気配がより暗く重いものになる。明らかによくないものを呼ぶ気配が漂い始めた。


「あらあら私は貴女と事を構えよう等とは微塵も思っていませんのに。その瘴気を収めて下さるかしら?」クレメンティーナは呼びかける。


そう言いながらも周囲の霧が途端に濃くなり人型に姿を変えていく。五体、十体、十五体…まだまだ無数に増え続ける。瘴気と霧が混じり合い空気の密度がより息苦しいほど重くなる。


これだから闇の眷属との話は要領を得ないのですよねぇ… 自分の事は一切棚上げでクレメンティーナは一人ごちる。それにしてもこの辺りが腐食しきるまでに話を纏めませんとこの地の「管理者」に怒られてしまうじゃありませんの。


彼女は一切の命を許容しない大地に変わりつつあるこの地を睥睨してやれやれと溜息をついた。


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