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ギャラクシーif編エピソード「四季の肖像」イレイザー

  • 4 日前
  • 読了時間: 1分

非日常というのはたとえ扉を開けなくてもいつしか染み込んでくるものだ。そして「日常」と重なりあい、空気のごとく当たり前のものになっていく。様々な基準もそれに伴い調整されていくのだ。 …望む望まないに関わらず。


「事前に報告はあったのか?」


「はい、いえ、その…」


「報告はあったのかと聞いている!」


ミカエルは激昂し言葉を荒らげた。彼女の存在感は加速度的に圧迫感を増して見る者の意識を焦がし始める。矢面に立った士官はもはや呼吸もままならず目の焦点も合っていない。卒倒するのも時間の問題だった。


ミカエルは士官の醜態に一瞥を向けると先程入ったばかりのデータ群に向き直る。 それはダイアグラムの記録媒体が流出して我ら天使の力がこの惑星の生命に取り込まれているらしいと読み取れるものだ。


以前戦った異能力者の特異個体の事ではなくこちら側で投入した自律戦闘ユニットとも違う存在らしい。その上前に「神」と呼称されていた概念存在とも異なるようだ…。 雲を掴むようなどという苛立たしい状況の中、ミカエルは懸命に「現実」を組み立て始める。それは黙示録を纏めようとする司祭の様にも見えた。


一番傍に居るはずのエルゲディエルはその様子をただ厳かに見つめる事しかできずにいた。



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