top of page

ギャラクシーif編エピソード「四季の肖像」EGO

  • 3月23日
  • 読了時間: 2分

「できる限りリスクをカットしてコストパフォーマンスを最大化することが重要だと思うの。」 そう力説する彼女に対してうんうん、そうだねと応じてあげるのが私の毎日の大事なルーティーンだった。


たとえそれの範囲が絵空事や机上の空論のレベルに至ったとしても構わなかった。 それらはいつもの日々を紡いでくれていたかけがえのないものだったのだから。


「これらの案件、どう思う?風花。」


「そうですね…判断材料がまだ少ないのでなんとも言えないのが正直なところですけど顕在化しているのは確実ではないでしょうか。」


「そう、現場に直接赴いた貴女がそう見るなら事態はより深刻なようね。」 真純は考えを纏めるのに数分の逡巡を必要とした。


なにせ「箱庭」と魔王、それに神に天使と悪魔だ。今までの状況に加えて神学校初等部の教材の中身がそのまま具現化したような今の事態を飲み込むのは難しい。 それでも人員配分を任されている一色真純は判断を遅らせられないポストにいる。 早々に決断を下さなければならなかった。


真純は人材リストと数少ない報告書を見直し決断を下した。相手はこの世界の常識や物理法則が通じないのは勿論、例外なく「現実を塗り替える」を持っているようだ。これまでの侵略者達との戦い以上に熾烈な戦いになるだろう…先入観は即命取りだ。


「量子干渉系能力者達に至急連絡を取って。こちらからも打って出るわ。」 …ここで引くわけにはいかない。たとえ戦う相手がこの世の全てを知ることのできるラプラスの悪魔だとしても、だ。 彼女は自らの弱気や恐れの一切を組み伏して目の前の戦友に指示を出した。



最新記事

すべて表示
ギャラクシー”フォールンマテリアル”ー自我意識境界の観測意義ー

「ふむ、不文律や”賢い選択”に疑問を持てる程度のレベルには達したか。いいだろうその案を承認しよう。 しかし「鏡面限界」に達していることが間違いないと?しかたあるまい…プランBの手配に移れ。」 リユニは目の前で交わされた会話の意味を受け止められずに自らの師に指示を仰ぐ。 だが彼女の上長である司祭は首を横へ振って視線を切った。その一挙動が示すのは暗黙の了解に従えという事のみだ。 そしてこの聖堂内の一室

 
 
 
ギャラクシー”フォールンマテリアル”ー切望と待望の相容れないスタンスー

そう、それが歯車としての理想のカタチね。それとこの誓約の期限はいつまでだったかな? …しかし白々しく確認してくるその口ぶりには毛ほどの悪意も感じられない。 それどころか「この場面で配慮をしてあげてる私は慈母のごとき存在」と顔に書いてあった。 愛花はそれを渋々許容してあげることにして話の先を促した。 それを好意的受容と見て取った彼女はテンションのギアをさらに上げていく。 満面の笑顔で語られる事案の経

 
 
 
ギャラクシー”フォールンマテリアル”ー未踏と未知が抱える神話ー

そう、元々絶望を受け止められない程度の器が夢や理想の重みに耐える事なんてできない。必然だと思わない? それとも様々な倫理や良識を犠牲にして専用の器を造る…?このひとつの禁呪のためだけに。 別に私は構わないけど、貴女にはそれなりの対価を支払ってもらうことになるわね。 必死に笑いをこらえて思わず吹き出しそうになっている彼女の顔は赤子の笑顔より無垢なものに感じられる。その様はまるで「ちゃんと言葉が喋れる

 
 
 

コメント


Copyright © Aquarian Age Fan Project All rights Reserved.

bottom of page