ギャラクシーifエピソード編「未踏の見識」WIZ-DOM
- 4 日前
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鏡の中の世界とシンクロニシティ。
一見何の関係性も見られない現象であっても因果が繋がっていないとは限らない。
こちら側の世界で起こった事が鏡の中の世界の事象に投影されたならば、それぞれの登場人物も共通の因果に捕らわれるのは自明だろう。
それが無限に広がっていた可能性の収束という形で示されることも必然の帰結だと考えたい…
それは長年使えなかった天からの恵みに突然結晶化が及んで新技術が発明され、新時代への鍵がもたらされる儀式の一環なのだ。
その一連の流れが神や大自然の意思かどうかは受け取った側の心持ち次第だ。
信仰心は聖なるものだけに捧げられるとは限らないのだから。
「汎式皇国機巧…インペリアル・マテリアル?一体何の事だ。そこから説明しなおしてくれないか。」
「何度も言っている筈だけど。そちらの方面には疎いのかしら?黄昏の黒魔導士様。」
「白魔導士の範疇の話でもないはずだが…聞き方が悪かったら謝罪しよう。なにとぞ教示してくれないかウィザースプーン殿。」
ステラとディーナは小一時間マウントバトルを交わした後にようやく本題へ入る事にした。
「結局のところ極東で”無謬の石”と呼ばれていた結晶体を用いたオーバーテクノロジーの総称ね。
イレイザーのもたらしたダイアグラム型モノリスだと結論づけられて実用化の研究が密かに行われていたらしいわ。」
ディーナは要所だけを噛み砕いて伝えた…全てを秘匿しておくにはリスクが高すぎるという判断なのだろう。ステラはその限られた公開情報から相手の手札を透かすように目を細めて言葉を紡いでいく。
「それで、指をくわえてその次世代技術に蹂躙されろといういうわけでもなかろう。続けてくれ。」
「そうね…後は斎木とGRN社に送り込んである人員からのお土産を待つしかないわけだけど、現状手札が足りないわね。ってその目はなにか打つ手があるのね?」
ディーナは不穏な予感を感じながらも恐る恐る聞いてみる…そしてその予感は確信に変わった。
「そうだ。あのフォンブリューヌ家のコネクションを使って渡りをつける。手筈は用意してあるしな。」
「でもあのプリンセス・ローズがこんな生臭い話に乗ってくれるかしら?」
ステラの口ぶりからすると正攻法でないのは明らかなのでディーナは眉をしかめて賛同しかねる意思を示した。
それを見てステラは童女をそそのかすような口ぶりで先を続けていく。
「無論すんなりとは通してくれまいが、彼女を含めた”ロイヤルフラワーズ”の独自管轄権でこの事案の主導権を握る。異議は無かろうな?」
事後承諾を取らないだけマシだろう、と言いたげなステラの口ぶりにディーナは渋々首肯するしかなかった。

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