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ギャラクシー”フューチャーメモリアル”ー倫理と理性の必定定義ー

  • 4 日前
  • 読了時間: 2分

この独自造詣からなる死の刻印…ミス・オーロラコードの物で間違いあるまいな。


現場に残されたそれを鑑定したジリアンは忌々しげな視線で魔力感知を止める。残された微弱な魔力でもこれ以上触れていたなら術者の呪いは感染力を持って侵食を始めるのだ。


それを身に染みてわからされた苦いあの日の記憶はいつでも自らの慢心を戒める枷としてジリアンの自我と意識を炙り続けている。


しかし破滅しかもたらさない筈のその刻印はあまりにも優雅にその空間を彩り、自らが祝福の証であるかのような存在感を保っていた。



…当代のカバラのセフィラたるヴィルヘルミナ様からのお達しとはいえあの件について探るのは身の破滅に繋がりかねないのでは?


「封鍵の担い手」としていくつもの禁呪や失伝を管理していた身ではあったが、タブーというのは例外無く存在するものだ。すずは書庫の中でもトップシークレットな事案関連の資料や魔導書が収められている領域に足を踏み入れてからその考えが胸をざわつかせているのを自認できずにいる。


「いいかね桜井君。これは我が部署の存在意義をあの方達に改めて認識してもらう為に必要な職務だ。くれぐれも一挙一動に我らの未来がかかっているのを忘れることの無いようにな。」


彼女の上長はそれだけを言い残し、自分の視覚が共有された使い魔をすずに同行させていた。


そもそも「封鍵」とは様々な秩序を成り立たせる程の力や術式を封じておく為の触媒や魔導書全般を指す言葉…その担い手や管理者の存在意義を今更示す必然があるとは思えない。


それともこの間情報が持ち込まれた「モノリス」がよほど危険な代物だったか?この魔術文化圏の「権利」を脅かす程の?…いや考えにくい。


いつまでもまとまらない脳裏の疑問と逡巡は彼女の意識を侵食しようとしていたが、それに諾々と従う程すずの自我意識はもろくは無かった。その程度の意識防壁が無い者に担い手や管理者は務まらない。


しかし、それが災いしたのか七色の波長を放つその優美な刻印は彼女の肉体を宿主として認めるに至った。


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