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ギャラクシー”ジェネシス・コード”ー可能性と展望の見せた理想郷ー

  • 5 日前
  • 読了時間: 2分

”グレイレッド・フェノメノン”…その称号が滅びの前兆の代名詞と認知されるまでに時間はさほどかからなかった。


しかもその動きと同調するかのように広まった「”運命”操作の能力者」の噂は「自助努力至上主義」以上に人々の意識と魂を焦がしていく。


そして次第に空気感染ウイルス以上の脅威となったその構成メンバーの二つ名は次第に死の象徴というイメージを通り越し、来世への転生をもたらしてくれる救世主の証へと変貌していく。


すでに誰もが「現世への執着を捨てることこそ救済への道」と”悟って”いった…


そう自分の求める幸せが自分の中に存在しない、との諦念と共に”現実的観測”の重さに屈してしまったから。



「いっそ山吹色のお菓子で解決できることの方がよっぽど健全だったわね…」


ふと漏れてしまった栞のつぶやきにお付きの巫女はぎょっとした表情を隠せず凍り付いた。


栞はそのことにも感情と配慮の為のリソースを割くことができずに思わずため息をつく。


神宮の中というのが信じられない程の議場の騒ぎはさらにヒートアップして収まることを知らない。


黎明の女神の顕現や「宝物庫」の騒動、「公用地」関係の末裔達の件など因果律崩壊の危機は何度も乗り越えてきた。呉越同舟の古参達もようやく気心の知れる距離感を構築できてきた筈だったのだ。


…それなのにいざ覇権だ独占権だといういうものをちらつかされただけでこの有様。


むしろ神宮の守護式神の方が余程栞の心の拠り所となってくれている。


今更自分の器量不足を嘆くことの無意味さはわかりきっている…しかしながら毎度毎度人間の業の深さには幻滅であり、正直な話今回の”欲望の直接的具現化”などを可能とするという能力だか異能?にはお手上げである。


いっそのことその”神様”が自身の全知全能で何とかしてくれないものか、とか考えてしまう。


いや全知全能というものが人間個人に何をもたらしてくれるのかには全く興味が持てないのだが、件の”フェノメノン”のメンバー全員が「人間の欲望を満たしてくれる」能力を有しているなら組織の内部腐敗程度では済まされない大惨事が起こることは確実。


限りない煩悶の中、栞は抱えきれない葛藤がのしかかる現状を必死で受け止めようとする。


しかしその様子をせせら笑うかの如く、議場の中に渦巻いた呪力の爆発的増加はさらなる暴虐をもたらす鬼神をたやすく呼び出せる密度に達していた。


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