ギャラクシー”アナザーデイズ”ー見かねた愚考と「理知的判断」-
- 4 日前
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ふむ、そういうことならひとつゲームをしましょう…貴女が持っているものを見せてもらうわ。
いつの間にか用意されていたカード一組。
どこにでもあるトランプにしか見えないそれを手馴れた手つきでシャッフルして目の前に置いた彼女はさも面白いものを見つけたかのような瞳で私の顔を覗き込んでいる。
そんなに心配そうな顔をしなくても大丈夫。ルールは簡単…一枚ずつ上から順番にカードを引いていってスペードのエースを先に引いた方の勝ち。簡単でしょう?貴女が勝てば聞きたいことをなんでもひとつだけ答えてあげるわ。
そう告げた後に当然のごとく先攻を勧めてくる。ああ、知っているぞこれはただの運試しでは無い。
彼女にしかわからない「必勝法」が次のターンでこの場を締めるやつだ。
そしてそれはマジシャン的なトリックでも意識干渉系の異能を使ったアンフェアな騙し討ちでもない事を私は知っている。
その手の内は先代が一番好んだ勝負の切り札…同じ一門で知る者はいない秘伝であるはずだ。
わざわざそれを使って「勝負」をしようとは悪趣味にも程がある。彼女がこの場で告げたいことも想像がついた。
それでもこの場の通過儀礼はやり遂げなくてはならないものだろう。
意を決してカードのトップへ手を伸ばして引いたカードを彼女の目の前で裏返す。
…そこには自分をあざ笑うかのような絵柄が中央に大きくひとつ刻印されていた。
「えーと、それでどこまで課題を履修してきたか確認してもいいかな?真代…開くん」
「それが満足に答えられるようならここに軟禁されている理由は無いです。意地悪を言わないでくださいよミス・フィールグッド。」
開は懇願するような素振りで訴えかけてみるが、それが通らない事は百も承知だ。
そう、ただ意思のやり取りができるというだけの事でここにいる意味を自認したいだけである。
その様子を見てヘレンは微笑ましい小動物を見る目で開を見つめたあと、山のように用意してある必修課題をどれぐらいのペースで追加していくかを想定し始めた。
…まず自分の可能性から広げていくことを早急に覚えてもらわなくちゃね?
今のヘレンの脳裏には理想像を遥かに超越した存在の開がこれからの道を雄雄しく開拓していく姿が鮮明に映し出されていた。
それがどんな未来をもたらすのかの想定を棚上げなままで。

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